バックストレッチ
バックストレッチとは、スタンド(観客席)の反対側にある直線区間のことで、1マークを旋回した艇が2マークへ向かって走る区間を指す。ボートレースのコースは2つのターンマークを300m間隔で設置し、その周囲を1周600mとして3周(1,800m)で着順を争う。スタンド前の直線を「ホームストレッチ」、その対岸側を「バックストレッチ」(略して「バック」)と呼ぶ。実況で「バックで伸びた」「バックに出た」と言えば、1マークを回った後の直線で前に出たことを意味する。
バックストレッチが注目される最大の理由は、モーターの「伸び足」(最高速付近のスピード)の差が最もはっきり表れる区間だからである。スタート直後の加速やターンの回り足とは異なり、直線で全速に達した状態の速さが問われる。周回展示では、この区間で各艇の直線タイム(展示タイム)を計測する。計測区間は直線150mで、6.5〜7.0秒台が一般的な目安とされ、数値が小さいほど伸びが良い。
予想への活かし方
レース展開の上では、1周1マークで前に出た艇がバックストレッチで後続に差し返される場面や、まくり艇が引き波を越えて伸び返す展開など、決まり手「抜き」の多くがこの区間で生まれる。展示タイムが上位の艇は、たとえ1マークで先頭に立てなくてもバックで巻き返す余地があるため、2着・3着の候補として評価しやすい。艇ナビではレース詳細の直前情報タブで展示タイムと順位バッジ(①②③)を表示しており、伸びのある艇を一目で確認できる。また場詳細ページの「展示タイム順位別成績」や場別統計ランキングの「展示信頼度」で、展示タイム1位艇がどの程度1着に結びついている場かを確認できる。
注意点・よくある誤解
バックストレッチの伸びだけでレースは決まらない。艇ナビ集計(直近12か月)では展示タイム1位艇の1着率は24場平均で約27%にとどまり、1コース1着率の約55%と比べれば低い。伸び足が良くてもスタートで遅れたりターンで膨らんだりすれば先頭には立てない。風向きの影響も大きく、ホームストレッチ側が追い風ならバックは向かい風になり、伸び型の艇は本来の速さを出しにくくなる。展示タイムは気温・水温・風で全体の水準が変動するため、他のレースの数値と比べるのではなく、同じレース内での相対比較を基本にしたい。