1マーク
1マークとは、スタンド前のホームストレッチ側に設置されたターンマーク(旋回用のブイ)で、スタート後に6艇が最初に旋回する地点である。もう一方の2マークとは300m離れており、1周600mのコースを3周する間に1マークは3回旋回する。ただし勝負の大半は最初の「1周1マーク」で決まり、逃げ・差し・まくり・まくり差しといった決まり手のほとんどはここでの攻防で成立する。ボートレースが「1マークまでの競技」と言われるゆえんである。
1マークでの攻防は、スタートタイミングと進入コース、そして旋回技術の組み合わせで決まる。1コースの艇が先にターンして先頭を維持すれば「逃げ」、内側の艇のターンが膨らんだ隙を外側の艇が内から突けば「差し」、外側の艇がスピードを落とさずに外から回り切れば「まくり」である。艇ナビ集計(直近12か月)で1コース1着率は24場平均約55%であり、1マークの主導権を最初に握る1コースがいかに有利かを示している。
1マークの位置はどの場も同じではない。スタンドから1マークまでの距離(振り幅)や、旋回した後のバック側の水面の余裕は場ごとに異なり、これがイン有利・不利の差を生む主因の一つとされる。1マークがスタンド側に寄っていて旋回スペースが窮屈な場では1コースが全速で回りにくく、差しやまくりが決まりやすい。逆に振り幅に余裕がある静水面の場では逃げが決まりやすい。
予想への活かし方
艇ナビでは場詳細ページでコース別1着率と決まり手マトリクス(どのコースの艇がどの決まり手で勝っているか)を表示している。水面幅が全国で最も狭い戸田は1コース1着率41.1%・まくり率28.0%といずれも24場で最も極端な数値で、逆に下関62.0%・徳山61.3%・尼崎60.5%など1コース1着率が60%を超える場では逃げの決着が多い。1マークの特徴を知ることは「この場でイン逃げがどれだけ信用できるか」を知ることと同じである。選手詳細のコース別成績で、その選手が2〜4コースからどれだけ1着を取っているかを見れば、1マークで仕掛けられる選手かどうかの目安になる。
注意点・よくある誤解
1マークで先頭に立った艇が必ず勝つわけではない。1マークを回った後のバックストレッチで伸び返される「抜き」や、2マーク・2周目以降の逆転もある。また、1マーク付近は6艇の引き波が集中するため水面が荒れやすく、風や潮(海水・汽水の場)の影響で旋回のしやすさが日によって変わる。直前情報の風向・風速や潮型を確認し、その日の1マークがどれだけ「回りやすい」状況かを考えることが大切である。