まくり
まくりとは、外側のコース(主に3〜6コース)の艇が、スタートで先手を取って1マークにスピードを落とさず進入し、内側の艇を外側から一気に追い抜く決まり手である。内側の艇の外を全速で回るため、モーターの伸び足とスタートの速さが不可欠で、決まれば内側の艇はまくった艇の引き波を受けて大きく後退する。そのため、まくりが決まったレースは2着・3着も含めて着順が大きく入れ替わり、高配当になりやすい。
まくりが出やすい場は、艇ナビの場別統計ランキング「まくり率」(全レースのうち決まり手がまくりとなった割合)で確認できる。艇ナビ集計(直近12か月)では戸田28.0%が突出して高く、江戸川20.8%・平和島19.9%・桐生19.1%が続く。最も低いのは下関と大村の11.9%で、徳山12.2%・若松12.6%・津12.9%・尼崎12.9%も低い。水面幅が狭く1マークが窮屈な戸田では、1コースが全速で回れないところを外から押し切る形が決まりやすく、逆に静水面でインが安定している大村や下関ではまくりの出番が少ない。
予想への活かし方
まくりを警戒すべきレースは「1号艇が弱く、外に機力上位のスタート巧者がいる」レースである。出走表では1号艇の全国勝率・平均ST・F数と、3〜6号艇のモーター2連率・平均STを比較する。1号艇にF持ちがいてSTが遅れそうな場合や、展示タイム上位が外の艇に集中している場合はまくりの可能性が上がる。艇ナビの穴レース検索は「1号艇が1着にならない」レースを他艇との勝率差・1号艇勝率の低さ・場の1コース1着率の低さなどからスコア化して抽出しており、まくり・差しが決まりやすいレースの候補として使える。まくりが決まった場合は内側の艇が沈むため、2着・3着には4〜6コースの艇が絡みやすいことも覚えておきたい。
注意点・よくある誤解
まくりは決まれば派手だが、失敗したときの代償も大きい。全速で回るため外に流れやすく、内側の艇に差されると3着以下に沈む。また、まくりを狙う艇が1マークで内側を締めきれなければ、内の艇が差し返す展開になる。まくり率が高い場でも、24場中最も高い戸田で28.0%、つまり7割以上のレースはまくり以外で決着している。「荒れやすい場だから外を買う」と単純化せず、その日の風(一般に向かい風は助走の長いダッシュ勢のまくりを助け、追い風はスロー勢に有利とされる)と展示タイムを確認したうえで判断したい。